真夏の東京が35度を超える日でも、那須高原の標高は600〜900m。気温は都心より5〜8度低く、湿度も穏やかです。約1300年前の630年に開湯した那須温泉郷は、日本有数の歴史を持つ避暑地として毎年7〜8月に約120万人が訪れています。
- 那須温泉郷の泉質と避暑地としての特徴
- 避暑に最適な厳選旅館5選の料金・泉質比較
- 日帰り温泉おすすめ3施設の営業情報
- 渋滞回避のアクセス術と穴場タイミング
- 現地で役立つ持ち物チェックリスト
那須温泉郷の泉質と避暑地としての魅力
那須温泉郷は栃木県那須郡那須町に広がる温泉群の総称で、鹿の湯・北温泉・大丸温泉・弁天温泉・高雄温泉・八幡温泉・三斗小屋温泉の「那須七湯」を中心に10以上の源泉が点在しています。
泉質は大きく2タイプに分かれるのが特徴でしょう。
- 硫黄泉(酸性):鹿の湯周辺。pH2.6前後の白濁湯で硫黄の香りが漂う
- アルカリ性単純温泉:板室温泉エリア。pH9.4のとろりとした肌触りで「下野の薬湯」の別名を持つ
7月の那須高原の平均気温は約23度。朝晩は20度を下回ることも珍しくありません。実際に現地を歩くと、エアコンなしで窓を開けて眠れる涼しさに驚かされます。標高800m付近の大丸温泉では8月でも最低気温が15度前後まで下がる日があるほどです。
避暑に最適な那須温泉の厳選旅館5選

那須温泉郷には大小100軒以上の宿泊施設が集まっており、「避暑+温泉」を高いレベルで両立できる宿を5つ厳選しました。料金は2名1室利用・1泊2食付の目安になります。
板室温泉 大黒屋(約28,000円〜/人)
板室温泉 大黒屋は創業450年超の老舗旅館で、現代アートのギャラリーを併設した静寂の湯治宿。源泉かけ流しのアルカリ性単純温泉(pH9.4)はとろりとした肌触りが特徴でしょう。全室から那珂川の渓流が見え、川のせせらぎが天然のBGMになっています。夕食は地元野菜を使った創作和食で、量より質を重視した構成が好評。
- 泉質:アルカリ性単純温泉(源泉かけ流し)
- チェックイン:15:00 / チェックアウト:10:30
- 客室数:25室(全室渓流ビュー)
那須温泉 山楽(約22,000円〜/人)
那須温泉 山楽は那須ICから車で約15分、標高750mに位置する温泉旅館。自家源泉の硫黄泉は白濁の濁り湯で、露天風呂から那須連山のパノラマが一望できるのが最大の魅力でしょう。とちぎ和牛のしゃぶしゃぶが名物で、夏季限定の冷やし鉢も人気があります。10畳+広縁の和室が22,000円からとコストパフォーマンスに優れた宿。
北温泉旅館(約12,000円〜/人)
映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地として有名になった秘湯北温泉旅館。駐車場から徒歩約10分、山道を下った先の一軒宿で、携帯電話の電波も届きにくい環境が非日常感を高めてくれます。天狗の湯(混浴・水着不可)・河原の湯・温泉プールの3浴場があり、温泉プールは水着着用OKで家族連れにも対応。宿泊料金12,000円からは那須エリアで最もリーズナブルな部類です。
ホテルエピナール那須(約18,000円〜/人)
那須高原最大級のリゾートホテルエピナール那須は、室内温水プール・キッズパーク・ツリートレッキングなどアクティビティが充実した施設。小さなお子さん連れの家族に特に人気が高い理由も納得できるでしょう。温泉は那須高原温泉(単純温泉)で貸切風呂も3室。ビュッフェレストランでは栃木県産食材を約80品揃え、ライブキッチンで目の前調理を楽しめるのも魅力のひとつ。
ザ・リッツ・カールトン日光 那須(約65,000円〜/人)
2025年開業のザ・リッツ・カールトン日光 那須は、御用邸に隣接する約4万坪の敷地に建つラグジュアリーリゾート。全室スイート仕様でプライベート温泉テラス付きの部屋もあり、記念日や特別な旅行にふさわしい格式を備えています。泉質は硫酸塩泉で保湿効果が高いとされており、女性にも支持されているようです。
| 宿名 | 泉質 | 1泊料金目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 板室温泉 大黒屋 | アルカリ性単純温泉 | 28,000円〜 | アート×湯治 |
| 那須温泉 山楽 | 硫黄泉 | 22,000円〜 | 山岳パノラマ露天 |
| 北温泉旅館 | 単純温泉 | 12,000円〜 | 秘湯・テルマエロケ地 |
| ホテルエピナール那須 | 単純温泉 | 18,000円〜 | 家族向けリゾート |
| リッツ・カールトン日光 那須 | 硫酸塩泉 | 65,000円〜 | 全室スイート |
手軽に楽しめる日帰り温泉3選

宿泊なしでも那須の名湯を堪能できる日帰り施設を厳選しました。
鹿の湯(入浴料 大人500円)
鹿の湯は那須温泉の開湯伝説に登場する最古の共同浴場で、1300年以上の歴史を誇る名湯。41度・42度・43度・44度・46度・48度と温度の異なる6つの浴槽が並び、好みの温度を選んで入浴するスタイルが特徴でしょう。シャンプーや石鹸の使用は禁止で、純粋に湯を味わうための場所。訪れてみると、硫黄の香りと木造の浴室が醸す雰囲気に圧倒されます。
- 営業時間:8:00〜18:00(季節変動あり)
- 駐車場:約30台(無料)
- 混雑目安:土日10:00〜14:00は入場待ちの可能性あり
松川屋 那須高原ホテル(日帰り入浴 1,200円)
硫黄泉の内湯と那須岳を望む露天風呂を日帰りで利用でき、タオルセットのレンタル(300円)もあるため手ぶらで立ち寄れるのが魅力。日帰り入浴は12:00〜15:00の限定営業なので、午前中に観光を済ませてから訪れるルートがおすすめでしょう。
板室健康のゆ グリーングリーン(入浴料 大人700円)
那須塩原市運営の公共日帰り温泉施設で、板室温泉のアルカリ性単純温泉を源泉かけ流しで提供しています。露天風呂・サウナ・休憩室・食堂を完備し、1日のんびり過ごせる環境。700円で源泉かけ流しを楽しめるのは、この地域ならではの贅沢といえるかもしれません。
アクセス・交通手段と渋滞回避のコツ
車でのアクセスと渋滞回避ルート
東北自動車道・那須ICから那須湯本まで約20分(約12km)。ただし夏休み期間の土日は那須街道(県道17号)で渋滞が発生しやすく、10:00〜14:00は那須IC出口から30分以上かかることもあるでしょう。
渋滞回避のコツは那須高原SAのスマートICを利用すること。メインの那須街道を避けて裏道から温泉街に入れます。金曜夜に出発して土曜朝に現地入りするパターンも有効。
電車+バスでのアクセス
| 区間 | 所要時間 | 運賃目安 |
|---|---|---|
| 東京駅→那須塩原駅(東北新幹線) | 約75分 | 約5,500円(指定席) |
| 那須塩原駅→那須湯本温泉(路線バス) | 約40分 | 990円 |
バスは1時間に1〜2本の運行。事前に時刻表を確認しておくと安心です。
混雑を避けるベストタイミング
7月中旬の平日が最も空いている時期です。お盆期間(8月10日〜16日頃)は宿の予約率が95%を超え、道路渋滞も深刻化するでしょう。実は狙い目は8月下旬の平日。夏休み終盤で家族連れが減り始め、気温もまだ涼しいため避暑と温泉を静かに満喫できます。
那須高原の穴場観光スポット
殺生石と那須温泉神社
那須湯本から徒歩約5分の殺生石は、九尾の狐伝説で知られる名勝。硫黄ガスが噴出する荒涼とした景観は、温泉地ならではの迫力を感じさせてくれるでしょう。隣接する那須温泉神社は630年創建と伝わり、古くから温泉の守り神として地元の信仰を集めてきました。
那須平成の森(ガイドウォーク1人500円)
旧御用邸用地の一部を一般開放した自然体験フィールドで、約560ヘクタールの広大な森を散策できる場所。実際に歩いてみると、真夏でも林内は涼しく木漏れ日の中を吹き抜ける風が心地よいことに気づくはず。約2時間のガイドウォークでは野鳥や植物の解説を聞きながら森林浴を楽しめます。
那須フィッシュランド
渓流を利用した管理釣り場で、ニジマスやイワナの釣りを体験できるスポット。釣った魚はその場で塩焼きにしてもらえるため、お子さんの夏の思い出づくりにぴったり。入場料無料・竿レンタル200円・魚1匹400円(塩焼き込み)の明朗会計で、予算を気にせず楽しめるのがうれしいポイントです。
那須温泉避暑旅行の持ち物チェックリスト

標高の高い那須高原では平地とは異なる準備が必要。忘れると現地で困るアイテムをまとめました。
UVカット機能付き軽量パーカー
日中は半袖で過ごせるものの、夕方以降は気温が急に下がります。UVカット機能付きの薄手パーカーが1枚あると日焼け対策と防寒の両方をカバーでき、コンパクトに畳めるタイプならバッグに入れておけるでしょう。
虫除けスプレー(ディート15%以上推奨)
森林や渓流沿いではアブやブヨが多く出没するため注意が必要。ディート15%以上の虫除けスプレーを持参し、散策前に首元・手首・足首にしっかり塗布するのが効果的です。刺されると腫れが長引くこともあるため、予防が大切。
速乾タオル(温泉巡り用)
日帰り温泉を複数巡る場合、普通のタオルだと乾く前に次の施設に着いてしまうことも。マイクロファイバー製の速乾タオルなら絞って10分ほどで乾くため、湯巡りの必需品になるでしょう。
防水スマホケース
温泉プールや渓流釣りなど水辺のアクティビティが多い那須高原。防水スマホケースがあれば写真撮影も安心。1,000円前後で購入できるものが多く、旅行後も海やプールで重宝します。
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よくある質問

Q. 那須温泉は何月が避暑に最適ですか?
A. 7月中旬〜8月が避暑シーズンです。7月の平均気温は約23度で都心より5〜8度低い環境。9月下旬以降は朝晩10度台まで冷え込むため、避暑というより秋の装いが必要になるでしょう。
Q. 子連れで行きやすい宿はどこですか?
A. ホテルエピナール那須がおすすめです。キッズバイキング・室内プール・託児サービス(有料)があり、ベビーベッドの貸し出しにも対応しています。
Q. 鹿の湯の混雑する時間帯は?
A. 土日祝日の10:00〜14:00が混み合い、入場待ちになることもあります。平日の朝一番(8:00〜9:00)か夕方16:00以降が比較的空いているでしょう。
Q. 那須温泉から日光東照宮への日帰りは可能ですか?
A. 可能です。車で約1時間30分(約70km)の距離。夏休み期間はいろは坂の渋滞が激しいため、朝7:00出発を推奨します。
Q. 源泉かけ流しの宿はどこですか?
A. 鹿の湯・北温泉旅館・板室温泉大黒屋は100%源泉かけ流しで、加水・加温なしの状態で湯を提供しています。
Q. ペット同伴で泊まれる温泉宿はありますか?
A. TOWAピュアコテージが代表的でしょう。愛犬と宿泊でき、ドッグラン併設。温泉は人間専用ですが、敷地内で愛犬と一緒に過ごせます。
Q. 雨の日でも楽しめるスポットは?
A. 那須ステンドグラス美術館・那須テディベアミュージアム・那須とりっくあーとぴあなど、屋内施設が充実しています。温泉巡りと組み合わせれば雨天でも1日楽しめるでしょう。
那須温泉で涼しい夏の思い出をつくろう

標高600m以上の涼風と1300年の名湯、那須連山の雄大な自然。那須温泉は避暑と温泉を同時に叶える数少ない旅行先です。宿の予約は7月上旬までに済ませておくと安心で、お盆期間は2〜3か月前の予約がおすすめでしょう。日帰り温泉と観光を組み合わせたプランなら1泊2日でも十分に満喫できます。今年の夏は涼しい那須高原で心身をリフレッシュしてみてはどうでしょうか。
