JR湯河原駅に降り立つと、駅前からすでにほんのり温泉街の空気が漂います。東京駅から在来線で約1時間40分、特急踊り子なら約1時間15分。湯河原温泉は「思い立った週末に日帰りで行ける本格温泉地」として、首都圏から根強い人気があります。
ただ、いざ調べると施設ごとに料金も雰囲気もばらばらで、「1,000円台で気軽に入りたい」「紅葉と一緒に楽しみたい」「カップルで個室を使いたい」など目的によって正解が変わります。2025年10月から長期休業していた万葉公園の湯河原惣湯も2026年9月18日に営業を再開し、選択肢がまた一つ戻ってきました。
- 湯河原の主要な日帰り温泉4施設の料金・営業時間・定休日の比較
- 11月下旬〜12月上旬が見頃になる万葉公園・奥湯河原の紅葉と温泉の組み合わせ方
- 個室・貸切風呂・食事付きプランで選ぶときの考え方
- 予算2,000円・5,000円・10,000円のモデルプラン
- 駅からのバス・駐車場の注意点と、持って行くと便利なアイテム
湯河原の日帰り温泉が選ばれる理由と主要4施設
湯河原温泉は万葉集にも詠まれたと伝わる古い温泉地で、千歳川沿いに旅館が並ぶ落ち着いた町並みが特徴です。箱根や熱海と比べると観光客の密度がやや低く、「静かにお湯だけを楽しみたい人」に向いている温泉地と言われています。
日帰りで利用しやすい施設は大きく分けて、町営の大衆的な湯、眺望が自慢の大型施設、滞在型の新しい湯処、無料の足湯の4タイプです。
こごめの湯|地元の人も通う町営の湯
万葉公園の上流側にある町営施設で、大人1,100円(高校生以上)、中学生・小学生は600円です。19時以降の夜間料金は大人600円になるため、夕食後にふらっと立ち寄る使い方もできます。泉質は塩化物泉で、湯上がりに肌がしっとりしやすいと言われています。営業は9時〜21時(最終受付20時30分)、定休日は月曜(祝日の場合は翌日)。うどんやそば、カレーなどの軽食をとれる食事処もあります。
ゆとろ嵯峨沢の湯|相模湾を見下ろす眺望と多彩な湯船
みかん畑が広がる高台にあり、晴れた日は相模湾まで見渡せます。洞窟風呂や滝の流れる露天など湯船の種類が多く、サウナや食事処も備えた滞在向きの施設です。入館料は大人1,255円〜で、貸切風呂は120分3,850円〜。営業は9時30分〜22時(最終入館21時30分)、定休日は木曜とされています。無料駐車場が約60台あり、車での利用に向いています。
湯河原惣湯テラス|本を片手に過ごす滞在型の湯処
万葉公園内にある予約制の湯処です。食事なし3時間3,500円、食事付き5時間6,800円(いずれも税込)と価格は高めですが、川のせせらぎを聞きながら読書や昼寝ができる「時間を買う」タイプの施設です。営業は10時〜18時30分(最終入館16時15分)、定休日は第1・3水曜と第2火曜(祝日の場合は翌日)。個室は1時間1,100円で追加できます。
玄関テラス|無料で入れる足湯とカフェ
惣湯テラスの手前にある「玄関テラス」は、足湯とカフェ、コワーキングスペースを備えた無料エリアです(カフェ代は別)。10時〜17時30分まで利用でき、紅葉散策の途中にひと休みするのにちょうど良い場所です。
4施設の料金と営業時間を一覧で比較
実際に4施設を並べてみると、価格帯がはっきり分かれていることがわかります。入浴だけなら1,000円台、半日ゆっくり過ごすなら3,500円以上が目安です。
| 施設名 | 大人料金 | 営業時間 | 定休日 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| こごめの湯 | 1,100円(19時以降600円) | 9:00〜21:00 | 月曜 | 安く気軽に入りたい人 |
| ゆとろ嵯峨沢の湯 | 1,255円〜 | 9:30〜22:00 | 木曜 | 眺望・湯船の種類を重視する人 |
| 湯河原惣湯テラス | 3,500円(3時間)/6,800円(食事付き5時間) | 10:00〜18:30 | 第1・3水曜、第2火曜 | 静かに長く過ごしたい人 |
| 玄関テラス(足湯) | 無料 | 10:00〜17:30 | 惣湯に準じる | 散策ついでに休みたい人 |
料金や営業時間は改定されることがあるため、出発前に各施設の公式サイトで最新情報を確認してください。特に年末年始や連休は特別営業になるケースがあります。
実はこごめの湯は、割引券を使うと大人1,000円になります。町内の宿や観光案内所で配布されていることがあるので、駅前の観光案内所に立ち寄ってから向かうと少しお得です。
11月の湯河原は紅葉と温泉を一緒に楽しめる
湯河原の紅葉は関東の中でも遅めで、万葉公園と奥湯河原の見頃は例年11月下旬〜12月上旬です。奥湯河原から大観山にかけての山々は11月中旬から色づき始めるため、11月中旬は山、下旬は温泉街と、時期によって見どころが移っていきます。
万葉公園のもみじと千歳川
万葉公園は千歳川に沿った細長い公園で、渓流にかかるもみじが見どころです。玄関テラスの足湯から紅葉を眺め、そのまま惣湯テラスやこごめの湯に入るルートなら、移動はすべて徒歩圏内で完結します。夜間ライトアップが行われる年もあるため、日程は湯河原町の公式発表を確認すると確実です。
奥湯河原のもみじのトンネル
万葉公園からさらにバスで上流へ進むと、旅館街を包むようなもみじのトンネルが現れます。池峯もみじの郷のハイキングコースも紅葉の名所で、こちらも見頃は11月下旬〜12月上旬が目安です。山道を歩く場合は滑りにくい靴が欠かせません。
地元の人によると、紅葉の時期でも平日の午前中は比較的静かで、土日の昼過ぎからバスと駐車場が混み始めるそうです。紅葉を優先するなら午前に散策、午後に入浴という順番が快適です。
個室・貸切風呂・ランチで選ぶならどこか
「日帰り温泉 個室」「貸切風呂」「ランチ付き」といった条件で探す人は、施設選びの基準が少し変わります。目的別に整理してみましょう。
- カップル・家族で貸切風呂に入りたい:ゆとろ嵯峨沢の湯の貸切風呂(120分3,850円〜)が候補です。休日は早めに埋まりやすいため、到着後すぐに受付で空き状況を確認しておきたいところ。
- 個室でくつろぎたい:惣湯テラスの個室(1時間1,100円)は、静かに読書や昼寝をしたい人に向いています。
- 食事もまとめて済ませたい:惣湯テラスの食事付きプラン(5時間6,800円)は、入浴・食事・休憩が一体になった贅沢な過ごし方です。
- 安くさっと食べたい:こごめの湯の食事処なら、うどんやカレーで手軽にお腹を満たせます。

もう一つの選択肢が、旅館の日帰りプランです。湯河原には露天風呂付き客室を日帰りで使える「デイユース」プランを出している旅館もあり、昼食付きで1人1万円前後から見つかることがあります。記念日や親孝行の日帰り旅なら、宿の予約サイトで「湯河原 日帰り」「デイユース」と検索すると、思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。
予算別のモデルプラン

同じ日帰りでも、使う金額によって過ごし方はかなり違います。東京から在来線で往復した場合の交通費(約4,000円前後)を除いた、現地での予算の目安です。
| 予算 | プラン例 | 滞在時間 |
|---|---|---|
| 約2,000円 | 万葉公園の紅葉散策 → 玄関テラスの足湯 → こごめの湯 → 食事処で軽食 | 約4時間 |
| 約5,000円 | ゆとろ嵯峨沢の湯で入浴 → 館内で昼食 → 温泉街の和菓子店で食べ歩き | 約5時間 |
| 約10,000円 | 惣湯テラスの食事付きプラン → 奥湯河原の紅葉をバスで見に行く | 約7時間 |
当日のタイムスケジュール例(約5,000円プラン)
- 9:30 湯河原駅着、観光案内所でバス時刻と割引情報を確認
- 10:00 万葉公園で紅葉散策、玄関テラスでひと休み
- 11:30 町営コミュニティバスでゆとろ嵯峨沢の湯へ
- 12:00 入浴と昼食、休憩所で昼寝
- 15:30 湯河原駅に戻り、駅周辺でお土産
- 16:30 帰路へ(夕方の上り列車は混みやすいため、早めの出発が楽です)
過去に訪れた人の失敗談で多いのが「バスの本数を確認せずに行き、施設間の移動で40分待った」というケースです。日中でも1時間に数本の路線があるため、帰りのバス時刻だけは先に控えておくと慌てずに済みます。
湯河原駅からのアクセスと駐車場
JR湯河原駅から温泉街の中心部までは約2km。徒歩でも行けますが、上り坂が続くためバスの利用が一般的です。
- こごめの湯:湯河原駅から奥湯河原・不動滝方面行きバスで約10分、「公園入口」下車後徒歩約3分
- 湯河原惣湯テラス:湯河原駅から奥湯河原行きバスで約9分、「落合橋」下車
- ゆとろ嵯峨沢の湯:湯河原駅・真鶴駅から町営コミュニティバスを利用。駅からは約1.5km
車の場合、東京方面からは小田原厚木道路から真鶴道路・国道135号線を経由するルートが一般的です。こごめの湯は駐車場約34台で、近くの町営駐車場は1時間100円。紅葉シーズンの週末は昼前に満車になることがあるため、9時台に到着するか電車で向かうほうが安心です。
日帰り温泉で持って行くと助かるアイテム
湯河原の日帰り施設は、タオルやアメニティが有料のところもあります。紅葉散策とセットにするなら、歩く準備と湯上がりの準備を両方しておくと快適です。
速乾マイクロファイバータオル
速乾マイクロファイバータオルは、薄くて軽いのに吸水性が高く、施設を2か所はしごする日でも濡れたままかさばりません。レンタルタオル代(施設により数百円)の節約にもなります。
防水の温泉バッグ
濡れたタオルや着替えを分けて入れられる防水の温泉バッグがあると、帰りの電車でも周りを気にせずに済みます。ビニール素材でファスナー付きのタイプが扱いやすいです。
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保湿用のボディクリーム
塩化物泉は保温効果が高い一方、11月以降の乾燥した外気に触れると肌がつっぱることがあります。湯上がりに塗れる小さめの保湿ボディクリームを1本入れておくと安心です。
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歩きやすいスニーカー
万葉公園や奥湯河原の散策路は坂や石段が続きます。落ち葉で滑りやすい時期でもあるため、底にグリップのあるウォーキングスニーカーで出かけると疲れにくくなります。
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よくある質問

Q. 湯河原で一番安く入れる日帰り温泉はどこですか?
A. 今回比較した施設では、町営のこごめの湯が大人1,100円で、19時以降は600円と最も手頃です。足湯だけなら玄関テラスを無料で利用できます。
Q. 湯河原惣湯は予約しないと入れませんか?
A. 原則予約制ですが、当日に空きがあれば予約なしでも利用できる場合があります。紅葉シーズンの土日は埋まりやすいため、オンラインか電話での事前予約がおすすめです。
Q. 湯河原の紅葉はいつが見頃ですか?
A. 万葉公園と奥湯河原は例年11月下旬〜12月上旬、奥湯河原から大観山にかけての山々は11月中旬〜下旬が目安です。その年の気温で前後するため、直前に町の公式情報を確認してください。
Q. 貸切風呂がある日帰り温泉はありますか?
A. ゆとろ嵯峨沢の湯に貸切風呂があり、120分3,850円〜です。旅館のデイユースプランで露天風呂付き客室を日帰り利用する方法も選択肢の一つです。
Q. 東京から日帰りで行く場合、何時ごろ出発すればよいですか?
A. 在来線で約1時間40分かかるため、8時前後に東京を出ると10時前に湯河原に着き、紅葉散策と入浴を無理なく両立できます。
Q. 子連れでも利用しやすい施設はどこですか?
A. こごめの湯は小学生600円と料金が手頃で、食事処もあるため家族連れに向いています。眺望を楽しみたいならゆとろ嵯峨沢の湯の休憩スペースも使いやすいです。
湯河原で紅葉と名湯の一日を過ごすために
湯河原の日帰り温泉は、1,100円の町営の湯から3,500円以上の滞在型の湯処まで幅広く、目的に合わせて選べるのが魅力です。11月下旬からは万葉公園と奥湯河原の紅葉が見頃を迎え、温泉と紅葉を一日で楽しめる季節になります。
まずは「入浴だけ」「紅葉とセット」「個室でゆっくり」のどれを優先するかを決め、行きたい施設の定休日と帰りのバス時刻を確認しておきましょう。週末に出かけるなら、惣湯テラスや貸切風呂の予約を早めに押さえておくと、当日を気持ちよく過ごせます。
